「ツバサ」「×××HOLiC」オリジナルアニメーション公式サイト。オリジナルアニメーションDVD付初回限定版を発売決定!


ツバサ春雷記

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入野自由、牧野由依、菊地美香、浪川大輔登場!OAD『ツバサ 春雷記』制作記者会見レポート!

CLAMP原作『ツバサ』(「週刊少年マガジン」連載中)と『×××HOLiC』(「ヤングマガジン」連載中)のオリジナルアニメーションの制作が決定。各作品のオリジナルアニメーションDVD(OAD)はそれぞれ、コミックスとセットで初回限定版として発売される。
OAD『ツバサ 春雷記(しゅんらいき)』前編は、DVD付初回限定版『ツバサ 26巻』として2009年3月17日(火)発売に、また『ツバサ 春雷記』後編は、DVD付初回限定版『ツバサ 27巻』として、2009年4月17日(金)に発売予定だ。
OAD『ツバサ 春雷記』は『ツバサ』大叙事詩の核心に迫る「日本国編」を大川七瀬(CLAMP)みずからの脚本により、アニメ化。多田監督はじめ、好評だったOAD『ツバサ TOKYO REVELATIONS』制作スタッフが再結集。プロダクション I.G の作り出す濃密な映像により、「日本国編」が新たな輝きを放つ!

このOAD『ツバサ』制作記者会見が10月15日に講談社で行われた。この日の取材には、小狼(シャオラン)役の入野自由さん、サクラ役の牧野由依さん、ファイ役の浪川大輔さん、モコナ役の菊地美香さん、そして多田俊介監督が登場し、このOADにかける意気込みなどを語った。ここではその模様をレポートしよう。

左から モコナ役:菊地美香さん、小狼役:入野自由さん、多田俊介監督、
サクラ役:牧野由依さん、ファイ役:浪川大輔さん

講談社の見晴らしのいい26階にて行われた制作記者会見。小狼(シャオラン)役の入野自由さん、サクラ役の牧野由依さん、ファイ役の浪川大輔さん、モコナ役の菊地美香さん、そして多田俊介監督が登場した。さっそく、本作について語っていただいた。

──『ツバサ TOKYO REVELATIONS』から1年ぶりに再び『ツバサ』を制作するにあたり、思い入れなどをお聞かせください。

多田俊介監督(以下 多田):前回OAD『ツバサ TOKYO REVELATIONS』の三部作を制作したんですが、それから1年ぶりの続編になります。とにかく人気作品なので、毎回『ツバサ』を手がける時は緊張して仕事に挑んでいます。制作中は忙殺されているんですが、終わると嬉しい反面、ほっとする感じです。内容としてはファンの期待を裏切らないものにしていこうと頑張っております。

──TV放送の開始された2005年の4月から『ツバサ』に参加しているキャストのみなさんへ、役に対する思い入れなどをお伺いしたいと思います。

入野自由さん(以下 入野):最初に小狼に出会ったのが僕が高校生の時で、今は大学生になりました。こんなに長い間、ひとつの役を演じられることはないので、とても思い入れが強いです。物語もどんどんシリアスな展開になってきて、自分自身も小狼をどう演じていこうかなと、毎年『ツバサ』をやっていて、その間にも考えています。どんな展開があるのか毎回毎回楽しみにしながら、お話をいただいた時には、原作も読み返したりしています。

牧野由依さん(以下 牧野):私もオーディションの時が18歳の時で、アフレコが始まったのが、19歳の時で、今22歳なんですが、大学生活のほとんどが『ツバサ』だったなという印象です。サクラちゃんは1話ではすごく元気だったんですが、2話以降は記憶を失ってしまって、徐々に記憶を取り戻していくという展開で、なんだか私自身もサクラと一緒に成長していっているなという感じを受けています。「日本国編」は相当切ないことになっているので、どうやってお芝居をしていこうかと今、色々考えているところです。

浪川大輔さん(以下 浪川):皆さん年齢のことを言っているんですけれども、僕が初めてファイという役に出会ったのは、27歳の時でした。そして今32になり、30代になったなと思っているんですが……(笑)。ファイという役はTVシリーズの時から非常に生みの苦しみのあったキャラクターだったので、4年間くらいかけて、やっと馴染んできてくれたかなと思います。今まで僕が一生懸命歩み寄っていたんですけど、キャラクター自体に個性があるのかないのかというところで、難しいキャラクターだったんですが。でも、こうして長い間演じられることはとても幸せなことだと感じています。今日は黒鋼さんが不在ということで、お会いできないのは残念なんですが、またこのメンバーで集まれたというのは、今からアフレコも楽しみな気持ちでいっぱいです。ぜひみなさん、観てください。よろしくお願いします。

菊地美香さん(以下 菊地):私がモコナ役に出会ったのは、21歳の時で、年末の寒い中、夜の10時頃からオーディションを受けに行きました。それから早いもので、25歳になります(笑)。私にとっては『ツバサ』のモコナという役が、声に関してのデビュー作だったので、稲田さんや浪川さんに、アフレコの仕方からマイク前に立つ距離から全て教えていただいたので、いつの間にか家族みたいだねなんて言いながら、アフレコして来ました。モコナという役は唯一感情を自由に出せるキャラクターなので、みんなが色々なエピソードで苦労しているのを見ながら、私はモコナで気楽で申し訳ないなと思いながらも、いつまでも素直に演じていきたいと思っています。

──みなさんこうしてお顔を合わせるのは、1年ぶりだと思うんですが。

牧野:そうでもないんですよ。それぞれ個人的に会ったり。CLAMP先生のスタジオに「女子の会」として伺ったり、その時、先生方に足つぼマッサージ攻撃をして頂いたり(笑)。浪川さんとは久しぶりでしたけれど。首が痛いとか肩が痛いとか、この作品が始まった当初は聞かなかった言葉が出るようになったなと先ほど思いました(笑)。

──監督に質問ですが、本作はOADという原作のコミックにつけるオリジナルアニメーションDVDということで制作しているんですが、TVアニメとは違うことで、意識されていることはありますか?

多田:通常電波に乗るような作品とあえて違う部分はないんですが、ただ単行本を買っている人たちがその延長線上で、映像化された『ツバサ』を楽しみたいという明確なコンセプトがありますので、そこをやっぱりはずせないと思っています。それが大変でもあり、個人的にもCLAMP作品のファンでもありますので、楽しみでもあります。

左から モコナ役:菊地美香さん、小狼役:入野自由さん、
サクラ役:牧野由依さん、ファイ役:浪川大輔さん、多田俊介監督

──CLAMP先生との打ち合わせなどはどういった感じなのですか?

多田:毎回緊張しています(笑)。いつまで経っても緊張から解放されないので、なんとかそこを乗り越えて……。

──いよいよ大川先生の脚本が書き上がって、アニメを制作しているところだと思うんですが、脚本を読まれた感想は?

多田:今回の「日本国編」についてはお話が本当の分岐点を迎えて、終息に向かうターニングポイントになってきていますので、そこで表現しないといけないものが、数々ありまして、それをフィルムとしてキレイにまとめていくのが、私の仕事かなと感じています。

──大川先生とは実際にどんなお話をされましたか?

多田:基本的にはシナリオが先生自身がお書きになっていますので、『ツバサ TOKYO REVELATIONS』の時もですが、私はあくまで、シナリオを大事にしていくという形でいつも臨んでいるんですが、ただ、まるまる字面通りに映像にすればキレイなものになるということではありませんので、その部分を僕が実際の作業でフォローアップしていくという形でお話させていただいています。

──前回と比べ、どんな映像になりそうですか?

多田:『ツバサ TOKYO REVELATIONS』は、舞台が東京ということで、未来か過去か次元の違う東京なのか設定は明確ではないんですが、本当にある舞台として、かなりロケの写真なんかも撮ったりしました。前回はファンタジーの世界にリアルを持ち込もうというコンセプトで作りましたが、今回の『春雷記』については、ちょっとグラフィック的というか、絵をキレイに見せる方法を追求していこうと、舞台が変わることでコンセプトも少し変えてみたいなと思っています。まだ実際に作画が始まっていないので、あくまで僕の今回の目標といいますか、コンセプトですが。

──キャストのみなさんへの質問ですが、原作を読まれた時の感想と、映像化されることでの期待しているところ、どんな風に演じたいかなどの意気込みをお聞かせください。

入野:最初読んだ時はどの小狼が本当の小狼なのかとか、こんがらがって分からなくなってしまって(笑)、映像化した時にどんな風に演じればいいのかと思って、悩んでいたんですが。今は読み返して頭の中で整理しながらやっています。『ツバサ TOKYO REVELATIONS』の時もそうだったんですが、『小狼』と写身の小狼との二人の戦いが再びあるので、この2人のやりとりを大切に演じていきたいと思います。

牧野:『ツバサ TOKYO REVELATIONS』あたりになってから、小狼に本物と写身がいるということで、入野くん大変だなと人ごとのように思っていたんですが、まさかそのようなことが自分の身にも降りかかると思っていなかったんですね(笑)。本物のサクラと写身のサクラと、さらにサクラは躯と魂がバラバラになっていたりするので、正直なところ、未だにこんがらがってはいるんですけど、収録までには、なんとか整理して、色々お芝居ができるように頑張りたいなと思っています。

浪川:次のOADが発売されると聞いた時に、「やべっ、セレス国かな?」と思ったんです。そこには少年のファイがいまして、俺どうやってやろうかなとずっと考えていたんですが。でも最近の「日本国編」だと聞きまして。でも経験値もだいぶ積んで、ファイもだいぶ変わってきましたので、そこを大事に演じたいと思っています。あとは、OADというのは、原作コミックにつくので、たくさんの原作ファンが観るということを意識しないといけないなと思っています。昔からの原作ファンの方は、声のイメージを持っているだろうなと思うので、そこを考慮しつつ、自分の感情をうまく絵に合わせられるといいなと思うんですが。正直今はプレッシャーが大きいかなという感じですね。

菊地:今回の「日本国編」を読んで、なかなか出てこなかった黒モコナが侑子と話をしているシーンが出てきたり、写身ではありませんが、二人のモコナをみんなの前で演じるのは、ちょっと恥ずかしいなと思いながら、原作を読んでいました。なかなか涙を見せない仲間達を前に、モコナが泣いたり笑ったりできるキャラクターなので、すごく大切なポジションを担わせていただき、楽しみだなと思いながら読ませていただきました。

左から モコナ役:菊地美香さん、小狼役:入野自由さん、
サクラ役:牧野由依さん、ファイ役:浪川大輔さん、多田俊介監督

──監督にお聞きしますが、「春雷記」というタイトルを聞いた時の印象をお聞かせください。

多田:物語の舞台は、サクラが捕われている桜の木が絶えず出てきますので、それを端的に現していると思います。『ツバサ TOKYO REVELATIONS』は現実のロケーションを意識して作ったんですが、それに対して「日本国編」は桜をモチーフに、少しグラフィカルにするというコンセプトでいくつもりです。「春雷記」というタイトルについては私はそのように捉えています。

──最後に本作を楽しみにしていただいているファンの方々へ一言ずつメッセージをお願いします。

菊地:またみんなでアフレコがやれるというだけで嬉しいですし、それが『ツバサ』という作品であることが本当に喜ばしいと思っています。今度のアフレコでは、音響監督の方にうるさいと怒られないように、ちょっと大人になった私たちで頑張りたいと思います。

浪川:こうしてまた『ツバサ』をやることができるのは、長年みんなそれぞれが自分のキャラクターや『ツバサ』という作品を大切にしてきた結果だと思います。前回のOADは評判が良かったと聞いていますので、今回もみなさんの期待に添えるように、さらにまた次にどんな形か分かりませんが、『ツバサ』を演じられるように頑張って、スタッフ、キャストが一丸となって作り上げていきたいと思いますので、皆さん応援よろしくお願いいたします。ぜひ買って観てください。

牧野:原作を読んでいて、「日本国編」のサクラの切ないシーンをいつかアフレコで演じる日が来るんじゃないかなと、心の中で準備して来ました。という割に整理できていないんですが。アフレコ頑張りたいなと思うのと、私は私なりに演じていこうと思っているんですが、原作を読まれている方はアニメーションになったら、ぜひこうして演じて欲しいと思う点があると思いますので、そのあたりをうまく合わせながらアフレコを頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

入野:スタッフの皆さんが素晴らしい映像と素晴らしい音楽を作ってくださると思いますので、それに負けないように演じていきたいと思います。皆さんぜひ期待してください。

多田:みなさんの期待に添えるように作りたいと思います。また、コミックスのファンの方々の期待を裏切らないことも大事なんですが、その一方で、これは前作の『ツバサ TOKYO REVELATIONS』の時にもそうだったんですが、コミックスを読んだことのない人が、はじめて観ても、かっこいいなとか、可愛いなとか、すごいなと、純粋に映像として、いい作品になるようにと今回も心がけています。そういう意味で言うと、逆に単行本は今まで買っていなかったんだけれども、そういう作品ならばと手に取ってくれるお客さんが現れてくれるといいなと思います。私たちは、そういう人にも満足を与えられるようなものを目指しています。よろしくお願いいたします。

──どうも、ありがとうございました。

豪華スタッフ&キャストで制作されるOAD『ツバサ 春雷記』。受注生産のDVD付初回限定版『ツバサ』26巻&27巻の予約は、絶対必須だ!