「ツバサ」「×××HOLiC」オリジナルアニメーション公式サイト。オリジナルアニメーションDVD付初回限定版を発売決定!


×××HOLiC春夢記

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福山潤、大原さやか、中井和哉、菊地美香登場!OAD『×××HOLiC』制作記者会見レポート!

2008年10月25日(土)に、東京の講談社にてOAD(オリジナルアニメーションDVD)『×××HOLiC 春夢記(しゅんむき)』前後編の制作記者会見が行われた。
これまで、『劇場版 ×××HOLiC 真夏ノ夜ノ夢』、TVアニメ『×××HOLiC』、TVアニメ『×××HOLiC◆継』と幾度かのアニメ化を経てきたCLAMPの人気作品『×××HOLiC』。この『×××HOLiC』がオリジナルアニメーションDVDとして制作され、『×××HOLiC』14、15巻の「初回限定版」として、それぞれコミックスとセットで発売される。
『×××HOLiC 春夢記』前編のDVD付初回限定版『×××HOLiC 14巻』は2009年2月17日(火)に発売予定、『×××HOLiC 春夢記』後編のDVD付初回限定版『×××HOLiC 15巻』は2009年5月15日(金)に発売予定だ。
脚本を原作者のCLAMPの大川七瀬先生が書き下ろし、これまでアニメ化されていない原作のエピソードを一つのストーリーに構成する。OADは、放送規制がないため、より原作に忠実な表現が可能になるという。アニメ『×××HOLiC』の中にはこれまで登場しなかった『ツバサ』のキャラクターたちも今回登場予定。この見どころ満載の、『×××HOLiC 春夢記』の制作記者会見の模様をレポートしよう。

壱原侑子役の大原さやかさん、四月一日君尋(わたぬき きみひろ)役の福山潤さん、百目鬼静(どうめき しずか)役の中井和哉さん、モコナ役の菊地美香さんと、アニメーション制作をつとめるプロダクション I.G の川口徹プロデューサーが登場。さっそく『×××HOLiC 春夢記』についてのお話を伺った。

──『劇場版×××HOLiC』から4年以上、『×××HOLiC』のキャラクターたちを演じてきているキャストの皆さんに役柄や作品に対する思い入れなどをお聞かせください。

壱原侑子役の大原さやかさん(以下 大原):4年経つんですね。そんなに長い間、少しずつ積み重ねて来た作品なんだなと実感するとともに、ものすごく感謝しています。自分にとっては、初めて主役をいただいた、忘れられない作品になりましたし、劇場版から始まって、TVアニメも『×××HOLiC◆継』までやらせていただきましたし、ドラマCDもあったり、美香ちゃんとはラジオも始まったりとか。色々な自分にとって大切な縁(えにし)を広げてもらった作品だなと思っています。年数にすれば4年かもしれませんが、侑子という気持ちの上では、ライフワークに近い感覚があります。ですので、今回またやらせていただける機会をいただけたのがとても嬉しいです。

四月一日君尋役の福山潤さん(以下 福山):連続でやり続けるわけではないのに関わらず4年以上、考えると長いなと思うんですが、やってる僕たちは、そんなに長く感じずにやらせていただいています。劇場版の時はTVシリーズがあると知らずにやっていましたし、毎回毎回「またできるんだ!」の連続で、ここまでやらせていただいていたので。新しい台本をいただく度に、物語の中でよく侑子も言っていたりするのですが、「出会いで人は変わる」ということをとても実感します。4年間の間に『×××HOLiC』だけに関わらず、人間的な成長だったり、考えが変わったことなんかも出てきたりすると、その度に四月一日がどう感じるのかと、僕自身の捉え方も変わってきたりして。長年にわたって作品を通じてそういったことを感じさせてくれるというのが、役者として幸せなことなんだなと感じます。今回『春夢記』は原作に近いテイストでできるということで、また違う雰囲気で四月一日を演じることができるかなと思って、楽しみです。今考えると、4年も続いたのは、読んでくださる方々、応援してくれる方々の熱意がすごく大きいなと、切に感じます。大原さんがおっしゃったようにライフワークに近い感覚になっているので、特別「また始まるぜ、イェ〜イ!」というより、「またできるんだ」と自然に入れたので、またいつものように自然にやりたいと思います。

百目鬼静役の中井和哉さん(以下 中井):最初の劇場版の時に、「ああ、いいお仕事をさせていただいたな」と思っていました。「いいお仕事」を終えた時の気持ちって色々あるんですけれども、一つには「完結」という感じでDVDを棚に並べて見て「あの頃は良かったね」と思うものもあって。お仕事によっては「あの頃の俺だから出来たんだよな」という感覚のものもあって、せっかくいい形で終わっているんだから、きれいな形で置いておきたいという作品もあると思うんです。でも『×××HOLiC』の場合は、また新しいものができるとなると「じゃ、もうぜひ!」という感じで、気持ちが前へ前へといく感じなんです。何か新しいものができるのなら、絶対それに乗りたい、まだまだ色々な可能性があるなら、「そっちにも行く!」と思わせてくれるそういう作品だったので、今回のお話を聞いてとても嬉しかったですし、また百目鬼を演じることができることにすごく前向きです。基本的に僕は後ろ向きなんですけれども(笑)。頑張るぞって気持ちです。

モコナ役の菊地美香さん(以下 菊地):私はもともと『ツバサ・クロニクル』で白モコナの出演が決まっていたのですが、そちらを演じていた時に『×××HOLiC』の劇場版があるらしいと聞きまして、「形が一緒なんだから、黒モコナも私がやりたいです!」と、先生方にお願いしたり、現場でも言っていたんです。でもよく考えたらそれでよく私を選んでくださったなと思うぐらい大きな役でした。白モコナは女の子で黒モコナは男の子という対の役だったので、私が言うのも何ですが、もしかしたら別の役者さんでも成立したんだと思うと、本当に役者としてとてもラッキーなご縁だったなと改めて最近、思っています。『×××HOLiC』の現場はとにかく先輩ばかりで本当にはじめての声の仕事がモコナという役だったので、不安も多い中で、最初は口をきけなかったお三方とも……。

福山:うそ! 最初から喋ってたじゃん!(笑)

菊地:本当に今では何でも話せるくらい仲良くさせて頂きまして、役者としても色々なことを学ばせていただいた現場でした。

川口徹プロデューサー(以下 川口):私は劇場版の頃からやっているんですが。最初はうちの社長の方から、こういう作品が決まったので、よろしく頼むと言われて渡された単行本の帯に「プロダクション I.G でアニメ化!」って書かれていたんです(笑)。えらい急な話だなと思って、自分としてはCLAMP先生の世界観を壊さないようにとか考える余裕もなく、とりあえず上げなきゃいけないんだ! という感じでスタートしました。その作品に結果として4年という長い間関われているのは良いことだなと思います。ずっと4年間作り続けてきたわけじゃなくて定期的に休憩を挟んでいるのも、新鮮さを保てていいのかなと思っています。劇場があってTVシリーズも2回あって、そこで驚かされるのは、四月一日も大変な役なのに、全然変わらない感じで。侑子さんも百目鬼もみんな毎回、新しいモチベーションを持って来ていて、「懐かしいな」という感じもせずに、最近までずっとアフレコを続けてきたような感じの現場というのもそんなにないと思います。今回OADが2本なんですが、これが終わった後も続けていければなと思っております。

──皆さんは、TVシリーズが終わってから久しぶりにお会いしたのではないかと思うんですが、時々会ったりしているのでしょうか?

大原:全員揃ってというのは、なかなか難しくて。ご存じの方がいるかもしれませんが、みんな射手座なんですよ。メインキャストもここにいない(ひまわり役の)伊藤静さんとか、ディレクターの若林(和弘)さんだったり、キャスティング担当の好永さんだったり、水島(努)監督もなんですよ。(川口プロデューサーに)何座ですか?

川口:蠍座なんですよ……。

大原:惜しい〜(笑)。

川口:いつも射手座の話を聞くたびに、寂しいと思っていたんですけど(笑)。

大原:それで、みんな射手座なら、「射手座会」を開催しよう!と。

菊地:幹事は中井和哉さんの予定なんですけど、一度も叶わず。

福山:さんざんやろうやろうと言いながら一度もやっていませんね(笑)。

菊地:一度だけ集まりましたよね。わたし頑張りましたよ。4年間で一度だけ、みんな揃って先生のスタジオに伺って飲みました。

福山:すいません。ウチワな話で(笑)。

──今回、OADがあるということを聞いた時、再び演じることができることへの感想などをお聞かせください。

福山:やっぱり企画を聞いた時に、なかなかTVシリーズではできなかった『ツバサ』と『×××HOLiC』のリンクの部分とか。これまで自分で演じることがなかったので、二つの物語の間で成り立つ核心の部分が大きいと思うんですがOADではそれができるかなと楽しみです。単純に『×××HOLiC』の土俵で『ツバサ』のメンバーと仕事もしたいなと思っていたので、制作の過程での願望だったんですけれども(笑)。それも楽しみだなと思っていました。それと今までとは違った形でまた『×××HOLiC』をできるということで、嬉しいという一言になっちゃいますね。

大原:今ほとんど潤くんがお話してくれたので(笑)。でもやっぱり私たちにとっては、嬉しいの一言に尽きると思うんですね。このOADのお話を、事務所からではなく、CLAMP先生から直接お話いただいたということも、キャストとしてはとても嬉しいことでした。「終わっちゃうんで、寂しいです。もっとやりたいです」と私たちも先生方に言っていたんですが、先生方も「まだやりたいのよ」と言ってくださるし、「劇場版もできたらいいね」と飲んだりしましたし。そこで、「このOADをやることになったからよろしくね」と直接いっていただけたのは、本当に幸せでしたね。原作に近い内容ということで、オンエアでは表現が難しかったり、規制されるような部分も、ひょっとしたら限りなく原作に近い形で表現されるかもしれないと期待しています。本当に楽しみですね。

中井:原作のコミックとOADがセットなんですよね。TVアニメの『×××HOLiC』って、できればゴールデンタイムで観たいなというタイプの作品ではなくて、割合、あの時間帯であることに意義があるみたいな気が僕はしていて。夜中に起きていて、ぱっと観て面白いなと思ってくれたら、OKみたいな感じだったのが、原作本に付けられると、ものすごく目の肥えたお客さんを相手にすることになるんじゃないの?という気がするわけですよ(笑)。ミシュランの調査員風な人が観ちゃった的な感じで。そういう人たちの中に、「アニメはね……」と思っている人たちがいたとしたら、僕たちが4年も5年もやってきたことが「こうなんだけど!」って観せられるいい機会なんじゃないかなとは思っています……が、分かりません。(一同爆笑)なにぶん、台本もまだ読んでいないので、なんとも言えないんですけど、そういう気持ちだけは持ってます。

福山:俺は内容をちょこっとだけ知ってるんだけどね(笑)。

中井:そうなんだ……。

菊地:もう皆さんに言われてしまったんですけれども、本当に嬉しいです。

──今回、OADが原作本につくと言うことで、プレッシャーなどもあるのではと思うのですが、意識されることはありますか?

川口:大川先生が脚本を執筆して下さっているので、核になる部分がぶれることはないので、あとは監督、キャラクターデザイン、メインスタッフはTVシリーズと変わらないので、あとは気負うこともなくやれることをやるというだけですので、そんなに問題ないと思います。ただ一番心配しているのは、TVシリーズではやってなかった『ツバサ』のリンクの部分で。モコナ、四月一日、侑子さんは、『ツバサ』にも出ているので、『ツバサ』のキャラでいいんですけど、『×××HOLiC』の現場は、『×××HOLiC』しか知らないので、これまで描いたことのない『ツバサ』のキャラクターをうちのスタッフがどう表現するのか、ちょっと心配かなというのがあります。声で助けていただくことになるかもしれませんが。

福山:そういえば、四月一日も1回だけ『ツバサ』に出たことあるんだよね(笑)。「はい」っていう一言だけ(笑)。

中井:全然俺は縁がない……。黒鋼(くろがね)のオーディションに落ちたくらいで。(一同爆笑)

一同:うそー!

福山:今のは記事に書いてください!(笑)

大原:衝撃の事実(笑)。

──川口さんに伺いたいのですが、OAD『×××HOLiC 春夢記』で、大川先生とどのような打ち合わせをしましたか?

川口:一番のポイントになったのが、『ツバサ』とリンクさせるかどうかというところを、先生は気になさっていました。それで水島監督とTVシリーズの構成をやっていた横手さんとお伺いして、せっかくこういう企画なのでリンクさせないのは、もったいないよねということになりました。更に先生から「どういう話にしたい?」と逆インタビューをかけられ、このネタは? とか、このエピソードも使いたいですとか話していって、先生が「じゃそれも盛り込むから」といって進んだ感じですね。

──川口さんに伺います。脚本はまだ出来上がっていないと思うのですが、だいたいどんな話になるのでしょうか。

川口:前編の脚本は出来ていて、後編はまだなんですが。前編の出だしのところは、単行本の14巻に収録されるエピソードを使った感じで始まって、だんだん後半に話をつなげるために百目鬼遥さんが絡んできたオリジナルエピソードが展開される感じです。後半の方は全然分かりません。(一同笑)『ツバサ』のエピソードも入ってくるので、どういった終わり方になるのか、全然分からない感じです。逆に楽しみではあるんですが。

──TVシリーズと違うところは?

川口:劇場版からTVシリーズになった時も、そんなにイメージの変わらない作りになっていたと思うんですが、同じく、スタンスを変えずにということですね。

──キャストの方へお聞きします。4年間キャラクターを演じてきて、キャラクターの印象や、彼らの成長に伴ってご自身の心情の変化などがあったと思うのですが、どのように感じていらっしゃいますか?

中井:百目鬼くんは口数がとても少ないんですが、セリフがその分、彼の中では吟味されているというか、研ぎ澄まされているというか。何故彼が、このタイミングでこういうことを言うんだろうと、台本を読んだ段階で、考え出すと本当にキリがない人で……。だから、読み込んでも読み込んでも返ってこない台本というのも時々ありますが、『×××HOLiC』の場合は本当に、「これは、こういうことなのかな?」「本当はこういう意味なのかもしれない」と考え出すと、本当にキリがなくて。それで僕が思うことも多分正解とは限らない。色々なパターンがあって、読む人によっても解釈が違って。ひょっとしたら、CLAMP先生が言っていることすらも、本当に正解かどうか、分からない。考え出すとそういうところまで行ってしまうような感じだったので、肉体的な疲労度はほぼない役なんですけど、全く喉にもこないし、全然無理のない役なんですが(笑)、精神的に疲れますね。でもいつも「俺こうやっちゃったけど、良かったのかな?」という気持ちを繰り返し、またきっとスカっとすることもないんだろうなと思いつつ……。でも完成品を観て、ああ『×××HOLiC』だと思えるすごく不思議な役ですね。やりがいと一言で言っていいのか分かりませんけれども。簡単にやりがいがある役ですと言ってしまえばそれまでなんですけど、自分としてはすごくやったつもりだけれども、やりきれた感にはとうてい到達しない役です。またそういう作業が楽しいですね。なので、また演じられることが嬉しいです。

大原:侑子さんは本当にとらえどころのない役です。こんなに長く関わらせていただいている役なのに、つかみ切れていないんじゃないかと時々不安になってしまうくらい。一時期、やりながら迷っていたこともあって……。でも、侑子さんは、お酒を飲んではしゃぐ時もあれば、四月一日にいたずらしたりとコミカルな時もあるし、ピシッと心に突き刺さるようなことを言うこともあって……色々な顔の彼女を見ているうちに、「ああ、きっとどんな切り口で発信しても、ちゃんと侑子さんになるんじゃないか」と自分の中に侑子さんが馴染んできたと自信を持てた時期があって。ああ、合わせ鏡みたいな人だなと今では思っていますね。ぱっと覗いて見えた顔の奥には、たくさんの顔があって、その顔もみんな微妙に違って……エンドレス!みたいな。こういう役は他の作品では出会えないので、役者としてやりがいがありますし、彼女のセリフひとつひとつにとても諭されることが多いです。「この世に偶然はないわ。あるのは必然だけ」という劇中に良く出てくるセリフがあるんですが、これも『×××HOLiC』の大きなテーマのひとつ。全てが必然ということは、全てのことに意味があって、意味を知った時点でもう後戻りはできない。さあ、そこからあなたは何を選択するの? という問いかけを含んでいるセリフのような気もします。人は常に選択して生きているということの厳しさと、やっぱり四月一日の成長物語でもあるので、他者との関わりの中でしか人は成長できないということなど、たくさんのことを学ばせてもらっています。深い役だなと思います。

福山:劇場版の時は自分の中で「ああやりたい」「こうやりたい」というビジョンがとても明確にあって、いかにそれを表に出せるかというだけで、四月一日をやることに関して迷いがなかったんです。それでTVシリーズがはじまって、その時のイメージやビジョンや思い入れが大きく膨らんで。TVシリーズはストーリーが毎週あるということで、また違った形で、自分のイメージを膨らませていました。4年間の中で、少なくとも自分で確信を持って四月一日をやって来たんですけれども、年月が進んでいくにつれて、僕自身の価値観とかも、変わってきたりして。それで四月一日を、僕の価値観だけじゃなくて、もうちょっと自由に捉えていきたいなと思い始めたのが最近だったりします。そんな時期でOADの話を頂きました。丁度、四月一日の核心に触れるところのタイミングというので、今までの演技も踏まえてなんですけれども、自分の中でちょっと今までのアプローチとは違ったイメージで四月一日に取り組めたらなと今思っています。先ほど大原さんが、話した通り、作中で「偶然はない、必然だ」とか「人との関わりでしか人は変われない」とか言葉におけるテーマだったりが、演じていくと、身につまされることが多々あったりしました。四月一日がこう感じたことをもしも、自分が受けたらなんてノスタルジックなことを考えたりしました。僕は仕事をやっている上でそういうことをあまり考えないんですよ。ただ、四月一日に関しては注いできたものや、一緒に生活してきた時間が長かったり多かったりする分だけあって、彼がとった行動や、受けた代償や、報いなどを見て、自分ならどういったフィルターを通すことになるんだろうと、より身近に一人の人間として捉えることが多いです。彼を自分の分身であるなんて言い切れないんですが、自分の価値観がとてもダイレクトに流れ込んでいる人物になっているのは確かです。より多くの自分の持てる温度であったり、雰囲気であったりとかを、言葉ではなく、よりいい形で、四月一日に声を吹き込めたらなと思っています。そういうキャラクターとの関係性をこの4年間で四月一日と育んできたのかなと、不思議な感じです。

菊地:初めて劇場版で黒いモコナをやらせていただいた時は、新人なのにも関わらず、今思えば恐ろしいことなんですが、役作りなどに関しては迷ったり悩んだりということは全くなかったんです。TVシリーズが始まるとどんどん分からなくなってしまって。つかみどころのない役ですし、どういう役割が自分にあるんだろうと、いつも考えるんですけれども。でも、いつも変わらない存在でいたいなというのが、モコナを演じていく上での目標になりました。特に大きく物語に関わっていくことのないキャラクターなんですけれども、(四月一日たちが)帰って来て変わらずにモコナと侑子がいて、そうだ『×××HOLiC』だ、『×××HOLiC』の世界はこんな感じというところを担っていきたいなというのが、モコナとしての目標です。最近ですが、アフレコの時の絵がないとできないと気づきました。モコナが動くとモコナのキャラクターが自分に入ってくるような感じですごく助けられていて、侑子さんたちとも一緒に作っているんだなと、4年経ってようやく気づきました。

──最後の質問ですが、この作品をご覧になるファンの方へのメッセージを一言お願いします。

川口:私としては気負うこともなく、メインスタッフと最善を尽くしてやるというスタンスは変わらないので、あとは、買っていただいた原作ファンの方をがっかりさせないように頑張っていきたいと思っています。

菊地:すごい自分本位なのですが、原作を読むときに、この皆さんの声で勝手に読んでしまっています。アニメーションを見たことのない方にも、ぜひ観ていただいて、今後は私たちの声を脳内で変換しながら、読んでいただけるぐらい愛される作品になるよう頑張ります。よろしくお願いいたします。

福山:色々と言ってきましたが、それは横に置いておいて(笑)。観ていただいた方、読んでいただいた方々が、「面白かった。また続きが観たい」と思っていただけることがベストだと思いますので。それに向けて、自分も楽しんで、また続きがやりたいと思えるよう良い形で皆さんに届けられるように頑張りますので、発売まで楽しみにしていてください。

大原:同じスタッフ、キャストで『×××HOLiC』がやれることにとても幸せを感じています。みなさんにとても感謝しています。『ツバサ』にもOADが付くということで、今回は『ツバサ』をライバルだと思って、『×××HOLiC』チーム、頑張ります!

福山:『ツバサ』に出る時はどうするの!?

大原:『ツバサ』チームにいる時は『×××HOLiC』がライバル(笑)。いい好敵手な感じでアフレコに臨めたらなと思います。

中井:台本も読んでいない段階で無責任かと思いますが、これまで何本も『×××HOLiC』をやってきて、僕もファンとして何本も観てきて。面白くなかった『×××HOLiC』って1本もないので。きっと今度も面白いので、大船に乗った気持ちで待っていてくださいと。(一同笑)多分そんな感じで大丈夫だと思います。

──ありがとうございました。

TVアニメでは観ることのできなかったエピソードや、『ツバサ』とのリンクなど、見どころが満載の『×××HOLiC 春夢記』。必ずゲットするために早めに予約しよう!